2010年 08月 16日
この週末、NHKで糸井重里と矢沢永吉の対談を観た。 番組は、おカネのことをもういちど考えませんか、というようなコンセプトのもの。 両氏の対談と、高橋源一郎氏による文豪・思想家のおカネにまつわるハナシ、 そしてモデルの24歳の女の子のおカネに対する考え方の3部構成で、 それら別個のVTRを交互に3サイクルぐらい順に組み込んだ構成。 率直な感想としては、対談だけでも視聴者を啓蒙するには十分であったと思う。 高橋氏は、文芸評論家として文学史や思想史にみられるおカネのエピソードを紹介したに過ぎず、 モデルの女性は『○○円あったら何に使う?』という問いに『スーパーに行く』とか 『500円あれば1食食べられるじゃないですか』など、至ってフツーの金銭感覚を ご披露なさっているばかりであった。正直、つまらなかった。 しかし、矢沢永吉のするカネのハナシは、妙に説得力があった。 額面のBIGなハナシ、というわけではない。 むしろ、『チケットが売り切れているのに興業として赤字になるのはなぜか』のような 経済原則のようなものや、『子供には家の電化製品を点けっ放しにしないよう 言い聞かせている』などのよくある常識的なものばかり。 しかし、このひとは、その昔一夜にして何十億もの借金を抱え、それを完済した人物である。 『俺って単純だからさ、YAZAWAなら返せるよ、って周りに言われて、マジ?って訊いたら マジマジって言うからさ、その気になっちゃったわけ』とはうそぶくものの、 『このカネはどっから出てるの?誰が払うの?そんなクソ当たり前のことがさ、大事なんじゃないの』 カネにまつわる真理のひとつであることは解っているつもりなのだが、 このひとが口にすると、その真理はとてつもない迫力をもつ。 だけど、矢沢永吉が子供を正座させて、『おまえ、このエアコン誰が払ってると思ってんだ』 って訥々と説教するってのは、想像を絶するなあ。
by moto9383jp
| 2010-08-16 00:43
| 仙台の街並
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